忍者ブログ

それでも君を*****。

(愛か恋かも分からないけれど)

2024.05│12345678910111213141516171819202122232425262728293031

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

1月27日 オレンジジュースと沈黙

「……」
「……」
「……」
「……」
「……それで、」

話ってなあに、と彼女が笑う。私は首を捻ってうんうん唸る。
そんな私を見ながら、例の笑みを浮かべる彼女は、私が話し出すのを待っている。


「それで――あの――」
「うん」
「……うん――」
「なあに――」


彼女は笑みを張り付けて、言っちゃいなよ、と言う。私は、また、曖昧に笑う。

彼女は、辛抱強く待っている。
私が、好きだ、と言うのを待っている。
例の笑みで待っている。

いつまでも待っている。

拍手

PR

1月29日 それで救われるわけがないと分かっ ていた

嗚呼、何処かへ行きたい。遠いところに。私を知る人がいない場所に。貯金を全部財布に入れて、何もかも置いて、一番高い切符が行く街まで、電車に揺られて、がたごとがたごと。そしていつまでも戻ってこないのだ。そうだ、逃げ出したい。やり直したい。いろいろなことを、白紙からもう一度。


「どの電車?」
「あそこの、」
「送っていくよ」


嗚呼、このまま何処かへ行ってしまいたい。君を連れて何処かに行ってしまいたい。何もかも捨てて、全てを無かったことにできる場所まで。君だけを連れて、世界の果てまで行ってしまいたい。君だけがいれば良い。君だけが、私を認めてくれたら良い。それ以外に何も要らない、要らない、要らない、だから――――



「ばいばい」



(それでも私はなにもしない。何も出来ない。中途半端な辛さだから、捨てることなど出来ないんだ。)

拍手

カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カウンター
ブログ内検索
アクセス解析