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それでも君を*****。

(愛か恋かも分からないけれど)

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12月21日 赤ワインの集い

ニコさんは鮭子さんが離れるのを止めはしないだろう、と鮭子さんは思っている。私はそうは思わないけれど、鮭子さんがあまりに確信をもったふうに言うので、そうなのかもしれないと思えてくる。そうだとしたら、私もニコさんに置いていかれるのかもしれない。

ニコさんは飄々としていて掴み所がない。口は上手く動くし、話している人をを愉快な気持ちにさせる、けれど、本心は悟りにくい。裏表がないから、どれも本心だと言える。鮭子さんは八方美人だと表現した。

ニコさんは鮭子さんの愚痴をあしらう。いちおう、聞いてはいるけれど、心から理解しようなんて思っちゃいない。間違っても同化はしない。自分の道を行く。だからといって、ニコさんは鮭子さんが嫌いなわけではない。愚痴を聞く気がないのだ。それは向上心があるからではなく、興味がないだけなのだけれど。勿論私に対してもそうだったから、私はニコさんが好きだ。

「鮭子さん、鮭子さん。それはニコさんの口口上じゃないの?」
鮭子さんは顔をしかめて首を捻った。鮭子さんはというと、こんなふうに過去を記録していて、絶対に塗り替えないし、デリートもしない人だ。正確に過去を引き出しては、完璧に理論を組み立てる。そして向上心のない人間が嫌いな強い人だ。そこがワタヌキに似ていたから私は鮭子さんが好きだ。


一事が万事こんな調子で、でもなんだかんだで私たちは一緒にいる。今までもそうだったから、これからも、当分はそうにちがいない。

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