教室の席に彼女はいませんでした
私の席のそばで、心臓と星と話していました
私は席に着きました
そして聞いてしまったんです
彼女が笑いながら 笑いながら 話しているのを
殺されそうだ、と話しているのを
いつものようにだいすき、と言ったんです
彼女はいつものようにありがとう、と言ったんです
優しく
五分も前の話ではないんです 一瞬だったんです
ほんとうに、一瞬だったんです
自分が悪いと分かっています 分かっています
二面性に触れてしまったんです いつも、私が知らない振りをしていたそれに
ありがとう、と言ったその口で私を罵るのを
悪いのは私なので 何も言えないのです
何も言えないのです
何も言えないのです
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