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それでも君を*****。

(愛か恋かも分からないけれど)

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7月22日 青い春の終わり

『おめでとう』

沢山の――夏休みということを考慮しても、思っていたよりも沢山の人間が私に言葉を贈った。


自分が生まれた日というのは、年を重ねる度にその恩恵を受けにくく、また有り難みが薄れがちになるのだけれど、確かな形として届いた言葉は、確かに私に喜びを与えたに違いない。


後輩からはプレゼントが届いた。
郵送で、時間の指定までされてきっかりと届いた(と、受け取った弟が真顔で言った)それは、私に必要なものばかりが詰め込まれていた。 そう、今私がすべきことなど、一つしかないと思い知らせるように。


家族は私に私の好きな食事を作った。
ほたてやいくらを存分に使った丼をかきこみながら、私は同じ日に生まれた、私と対照的な人間を想った。 (東も、こうして家族に祝って貰っているのだろうか)


友人達からはメールが届いた。
しかし、かたかたと一通一通に返信を打ちながらも、ふとした瞬間に空虚感に襲われるのは何故だろう。
終わりが、漠然とした終わりが、段々と形を持って現れたからではないだろうか。そうだ、来年の今日、同じ人間とこうしてメールをしている保証はどこにもない。



だとしたら、私はこの一瞬一瞬を大切にしたい。
辛いことも悲しいことも、こうして今感じたことは、そう遠くない未来に、輝きを持った思い出として、私を静かに支える存在になるのだろう。
かつて彼女の思い出が、私を確かに支えたように、例えそれが虚構であったとしても、盲信するなにかが必要になったとき、それはきっと私を奮い立たせる何かになるのだ。

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