『
海に行きたいんです
そして貝殻を拾います
できあがった首飾りを
持って九月に学校に行きます
だいたい君は紙一重ですよ
井伊直弼が言っていました
スルメがスイカになるのかって
君がかつてしてくれたように
とりあえずは見ない振りを続けます
いっぱいの貝殻をあげます
いっぱいの首飾りをあげます
罪の意識など無意味だと知っています
月は今日も綺麗です
計画的ではないので
真っ直ぐなあなたには
すぐに負けてしまうのです
』
私は笑ってぱたりと携帯電話を閉じた。
全く皆、無意味なことを考えるのだけは得意なのだから。
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