忍者ブログ

それでも君を*****。

(愛か恋かも分からないけれど)

2024.11│123456789101112131415161718192021222324252627282930

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

7月14日 ブドウとじゃがいもは、同じ畑に生らない

「そっちって、自虐的になっているの?」
「いや、全然。あっさりだよ どうして?」

バレーも卓球も見ずに、体育館の入り口でぼんやりと決勝を見ていると、赤と浅と、それから例のチームが二人いた。私の試合が終わってからは、初めて話す二人だった。

「星と心臓がね、『こっちが負けていい気味って思ってるでしょ』だって」
「星が?」
「まだあのことを根に持っていると思ってるのかな」
「心臓は分からない」
「いつまでも根に持っているわけないよ。うちはね、人に嫌われることと誤解されることが嫌いなんだ。だから、そう思われるのは、」

赤は涙ぐんでいた。

四月から、ずっと練習してきた赤。制服で校庭を飛び回っていた時からいた。
でも強化チームに入れなくて、それでも這い上がろうとした赤。二回戦で味方とあたると分かって、必死で練習したチーム。最後まで諦めなかった。味方にはないものを持っていた、この学年全部から愛されたチーム。
色々なことを沢山話してきた。


「ねえ、赤。勝ちたかったのは、私だけだったのかな、頑張りたかったのは、私だけだったのかな、悔しいのは、私だけなのかな」

味方の前では泣かなかったけれど、そこでわんわん泣いた。

拍手

PR
*COMMENT-コメント-
*COMMENT FORM-コメント投稿-
  • この記事へのコメント投稿フォームです。
Name:
Title:
Mail:
Url:
Color:
Decoration: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Message:
Pass: ※編集時に必要です。 
*TRACKBACK-トラックバック-
  • この記事のURLとトラックバックURLです。
  • 必要に応じてご使用くださいませ。
この記事のURL▼
この記事のトラックバックURL▼
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カウンター
ブログ内検索
アクセス解析