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(知らない振りをしよう。それが唯一の贖罪のなのだから!)
彼女はそれでも知らない振りをしていた。喚く私に対して何も言わなかった。
ただ、私が叫んでいるときに耳を塞いでいた――そんな彼女の背中に手を合わせた。
私は、謝らなかった。彼女に対してなにもしないことが最善だと、思っていた。
そして実際そうに違いない。
今まで私が考えることは只の妄想だったけれど、今回ばかりはぴたりと一致している気がした。
しかしそれを確かめる術は無い。私が必要以上に落ち着いていることが間接的な証拠のような気がした。それだけだ。
彼女は、黙っていた。だから私も黙らなくてはならない。
だから私も黙らなくてはならないのだ。