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それでも君を*****。

(愛か恋かも分からないけれど)

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5月5日1 時59分

思い出したくもない記憶が時折どっと押し寄せて来るときがある。
それをさらりと受け流せばいいものを、また再び吟味し直してしまうのだから、被虐趣味でもあったのかと自分を疑いたくなる。そうすることでより鮮明に記憶に焼き付けてしまうのに。
ごろりと寝返りをうつと、一時間くらい前に聞いていたヘッドフォンのコードが首に絡まった。

音楽も字も彼女の記憶も、何も私の気をまぎらわせてはくれない。そう、彼女の記憶さえも。自分を自嘲するように笑おうとしたが、うまくできなかった。そして、じちょう、という言葉がさらに私を苛立たせる。
乱暴にコードを引っ張ると、がつん、と大きな音が闇に響いた。ヘッドフォンとレコーダーがぶつかったらしい。


苛々して他にあたる。悪いのは自分だと頭の中では分かっているのに。いつからこんな性格になってしまったのだろうか、と原因を探ろうとするのは、やはり他に責任を見いだしたいからに決まっていた。

昔に戻りたい、と思うのは過去の美化だろうか。それとも、ただのナルシストなのだろうか。
現状に満足せずに、水面に映った幻想を眺め続ける。そういった点ではどちらも同じように思えた。結局「今」の無い物ねだりなのだ。


「****に会いたいなあ」
ぽつり、と放った言葉は呆気なく闇にとけていった。



束の間の休息は呆気無く終わるだろう。そしてまたふわふわした毎日が始まる。

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