普遍性が欲しかった。ただの「好き」だけでは、呆気のない終わりが見えてしまう。「好き」は最高値で、それ以上上がりようがないのだ。あとは下がるしかない。それでは駄目だ。常に不安を抱えて生きるなど、真綿で首を締めるようなものだ。
だから好かれるのは悲しかった。だから普遍性が欲しかった。両親からの愛のように、常に永続的に恒久的に与えられるものが。そんな愛情が欲しかった。
そして私は見つけた。見つけたというよりも理解した。
「俺 ちゃんの好みのタイプが気になるんだけど」
あー、確かにね、とざわつく旧友たちを他人事のように感じながら、私は言った。
「他人行儀に優しい人」